マンション管理会社の系統

2020年10月に税理士登録をし事務所を開設いたしました。

税理士試験を最初に受験してから15年もかかってしまいました(;’∀’)

このページではお役に立てる情報を発信していけたらと思います!

最初の題としてはマンション管理会社の役割を書きたいと思います。

マンションの管理会社は「デベロッパー系」と「独立系」の2つに分けられます。

デベロッパー系の管理会社

デベロッパー系の管理会社は新築分譲マンションを建築するデベロッパーの管理部門の子会社です。

私が勤務していた管理会社もこの系統でした。同じグループ会社で分譲販売し、そのまま子会社である管理会社に管理させるフローになっています。

毎年建築されるマンションが管理物件として増えるため、積極的に他の管理会社の管理物件に対し、リプレイスの営業をおこなうことは少ないです。

<メリット>

・規模の大きな会社が多く社名のブランド力が高い

・事業主と建築情報が共有されるためトラブル時の対応が比較的スムーズ

・大企業のグループ会社が多く経営基盤が安定している

<デメリット>

・事業主に対して、アフターフォロー等のトラブル時に弱腰

・管理委託料が比較的高めに設定されている場合が多い

・現在は親子会社の関係にあるが、過去に吸収合併された別系列会社の場合がある

独立系の管理会社

独立系の管理会社はデベロッパーとは関係なく、親会社を持たない独立した企業です。

親会社から仕事が回ってくるデベロッパー系とは違い、企業努力や営業力で契約を得ているので、他社より少しでも安く管理委託費用を抑える工夫をしている。

<メリット>

・管理委託費用を安く抑えられる可能性が高い

・親会社や関連会社を持たず、マンション管理を専門にしているため、独自のサービス展開を行っている

・親会社のしがらみがないので、修繕工事の業者選びの際などは公平に選択できる

<デメリット>

・コストダウンを優先させるあまり、サービス内容に不満が出る可能性がある

・デベロッパー系に比較して、建物の設計などの情報が不足

・少数スタッフでまかなっている会社では、人手不足で対応に問題が出る可能性がある

・管理委託費を安価な分、工事費用で収益をあげる傾向がある

どちらの系統を選ぶか?

メリット・デメリットは、あくまで一般的な傾向ですが、大まかな傾向をつかむための参考にはなります。

管理委託費とサービスの兼ね合いで決めるべきですが、どちらにせよ大規模修繕工事の際は、必要以上に高額にならないよう相見積もりを取るべきかと思います。

上記の系統による特徴は参考になりますが、結局のところ、管理会社への満足度は会社というよりも実際に業務を行う担当者の力量に左右されることも少なくありません。良い担当者かどうかを見極めるポイントとして、

・「管理業務主任者」の有資格者か
・担当者1人あたりの担当物件数が多すぎないか
・月に1回以上マンションを巡回してくれるか
・コスト削減などの改善提案を行っているか

などを参考として、もし担当者に不満が出てきた場合、あらかじめ管理会社と「合理的な理由があれば担当者を変更できる」という合意を取っておくことよいかもしれません。

また、新築のマンションについては、管理会社を選択できないことから相場よりも高い管理委託料が設定されていることがほとんどです。

一度、他の管理会社の見積もりを取寄せるなどして、他の管理会社よりもべらぼうに高い場合には委託料の値下げ交渉をしてみるといいかもしれません。